腱鞘炎ママに特に知っておいてほしい搾乳器のお話
産後のママにとって、大きなトピックの一つが母乳のことだと思います。
妊娠中から悪化させた両腕腱鞘炎のため、ハードモードでの育児をスタートした私。
コップを持つことすら痛いのに、3キロの赤ちゃんの抱っこなんてほぼ不可能です。
もちろん授乳なんてまともにできるはずがありません。
腱鞘炎の体験については以下の記事をご覧ください
しかし生後半年を過ぎても母乳を与え続けることができています。
それはカネソンの「etoca(エトカ)」という搾乳器を助産師さんに教えてもらったからです。
この記事では搾乳ポンプ「etoca(エトカ)」に出会うまでの、腱鞘炎で授乳、搾乳をするまでのいきさつやetoca(エトカ)の使い勝手をレビューしていきます。
このブログの登場人物の紹介
イチコ(長女)
2018年XX月に生まれた新メンバー。当パーティーでは職業「勇者」を担当。
オカーサ(ママ)
家族のために家庭を守るママ。当パーティーでは職業「主婦」、当ブログでは職業「ドット絵職人」を担当。
オットー(パパ)
家族のために働くパパ。当パーティーでは職業「商人」、当ブログでは職業「管理者」を担当。
腱鞘炎での授乳の難しさ
出産後、分娩台で寝たまま授乳を行いました。
このときは助産師さんの補助のもと初乳を与えることが出来ました。
その後、母子同室になり、イチコとの入院生活が始まります。
産後のあちこちの痛みに加えて手首が痛むため、身の回りのことも満足にできません。
そんな中、産まれたばかりの赤ちゃんの世話をするのがこんなに大変だとは思っていませんでした。
まともに動かない上にかなりの痛みがある腕で3キロを抱える、しかも首がすわっていないので丁寧に抱かなくてはならない、どんなに痛くても雑に扱ってはならない…
その上胸に引き寄せ、口を開けさせ、おっぱいを含ませ、左右を交代しながら数十分…を2~3時間おき!
痛む指や手首を使わずにはできない動作ばかりです。
陣痛では泣きませんでしたが、新生児の世話は泣くほど痛かったです。
攻略法あれこれ
娘を腕に抱いた状態をキープすることが難しいため、スタンダードな授乳は困難でした。
助産師さんたちには私の腕の状態が周知されており、いろいろと攻略法を考えてくれました。
- 授乳クッションの利用
- 沿い乳
- フットボール抱き
- 乳頭保護器
しかしこれらはセッティングに腕を使うため、根本的な攻略にはなりませんでした。
症状が軽ければ良い対策なのでしょうが、なにせ授乳クッションを持ち上げることすら激痛なのです。
会陰切開の痛みで座ることもスムーズにできないなか、イチコを片腕で抱いた状態で授乳の態勢を作ることはできませんでした。
いつイチコを落とすか、恐怖でしかありませんでした。
救世主、搾乳ポンプetoca(エトカ)
産後2日で母乳育児をあきらめ始め、ミルク育児を覚悟したころ、新しい攻略法が助産師さんから伝授されます。
それがカネソンの搾乳器「さく乳ポンプetoca(エトカ)」です!
他の手動搾乳器ではレバーを何度も握る必要がありますが、私の手ではできないだろうとこれを持ってきてくれました。
新たなアイテムにわくわくしながら胸に当て、ポンプを両手で押すと少量の母乳が簡単に搾乳できました!
左右合わせて10ミリリットルでしたが、哺乳瓶に移してベッドに眠る娘に飲ませたところ全て飲んでくれました。
助産師さんいわく、搾乳した母乳を飲ませた哺乳瓶でそのまま粉ミルクを作れば無駄なく飲ませることができるとのこと。
授乳は赤ちゃんをベッドに寝かせたままでオーケー、できれば頭側を傾けて持ち上げると飲みやすいとか。
げっぷもベッドの上で、赤ちゃんの上半身を起こし、片腕にもたれさせて背中をさすって出します。腕を肩のかわりにするイメージです。これならば抱き上げることなく授乳できます。
使った搾乳ポンプはボトル用のブラシでささっと洗い、ミルトンなどにぽいっといれておくだけでお手入れは完了です。(退院後はレンジ消毒)
腕は痛いものの、娘を抱いて授乳をするよりもよっぽど楽に母乳を飲ませることができます。
お値段も当時1700円程度とお手頃のため、その場で購入を決めました。
私は定価の1,700円ほどで産婦人科から買いましたが、Amazonではもっと安く買えるみたいです。
私の使い方 ~入院中~
基本的には赤ちゃんが泣いてお腹が空く度に搾乳して与えるスタイルです。
だいたい一時間弱でこの工程が完了します。
母乳を飲んだ量がわかるので粉ミルクの量が決めやすく、程よく満腹に飲ませることができます。
そのため娘は3~4時間まとめて寝ることもありました。
抱き上げないため、温かいベッドにずっといられることも良く眠ってくれた要因かもしれません。
私の使い方 ~退院後~
退院してからしばらくは上記のように泣く度に搾乳して飲ませていました。
しかしこれだと搾乳中は泣き続けますし、私もまとめて休むことができません。
いろいろと試行錯誤した結果、1日のうち何時に搾乳すると決め、冷蔵庫に保存することにしました。
搾乳した母乳は冷蔵庫で24時間以内なら保存できます(*)ので、哺乳瓶に一回で飲みそうな量を入れておき、飲ませたいときに湯煎にかけます。
*二人の助産師さんからそう教えていただきました。
これならオットーや他の人にあげてもらうことができますし、夜間に寝ぼけた頭で粉ミルクをはかり間違えることもありません。
1日4回、おおよそ6時間ごとに搾乳します。
1回あたり20分程度、最初のころはあまり量はとれなかったのですが、産後1ヶ月、2ヶ月と日が経つにつれ、安定して量が増えました。
一回100ミリリットル強、1日で500ミリリットルくらい搾乳できました。
足りない分は粉ミルクを追加し、だいたい800ミリリットルくらいイチコは飲むようでした。
完母を目指す方は搾乳の回数を増やすと良いのではないでしょうか。
搾乳量のデータはいつか公開できたらと思っています。
ポンプは一般的には片手で使えると思います。
私の場合は腕が痛まない角度をさぐりながら、両手でボトル部分を左右から押しつぶすように使っていました。
上手い角度で胸にフィットさせるとその後はしばらくの間勝手に母乳がぴゅーっと出てくるので、本体を支えるだけで済みます。
お茶を飲んだりテレビを見たり…ちょっと一息つける時間でもありました。
いつまで搾乳をするのか
腕の調子をみながら数日に1回程度、スキンシップ感覚で直接おっぱいで授乳をしていました。
しかし基本的には搾乳した母乳を中心に哺乳瓶で与え、ミルクを日に2~3回足す混合で育児をしていきました。
搾乳する時間や手間はかかりますが、
- 抱き上げないため腕や体の負担を軽くしながら母乳を与えられる
- だれでも母乳を飲ませることができる
- 粉ミルクを作るより冷蔵庫の母乳を湯煎する方が早いため赤ちゃんを待たせない
- ベッドやひざの上で寝転んだ状態で飲み、そのまま寝る→生後1~2ヶ月という早い段階でセルフねんねを習得
といったメリットがあり、卒乳まで搾乳派でやっていきたいと思っていました。
しかし生後3ヶ月ごろに乳腺炎になったのをきっかけに1日1回おっぱいを飲ませることになります。(赤ちゃんに直接吸ってもらうことで詰まりが解消されるという助産師さんの指導のため)
その後腕が治っていくのと並行して、徐々におっぱいの回数を増やします。搾乳し続けたことでおっぱい自体が柔らかく飲みやすくなり、イチコも上手に飲んでくれるようになりました。
半年を過ぎるころには1日5回をおっぱいに、1日1回粉ミルクのリズムになり、搾乳ポンプを卒業しました。
約半年間使い続けた搾乳ポンプは少し色がくすんだものの、まだまだ使えそうです。
イチコが飲み残した時にさっと搾乳したり、外出先で胸が張った時に使っても便利です。
搾乳ポンプetoca、本当に買って良かったアイテムだと思います!
良いところまとめ
①部品がなく洗浄が簡単
②お値段がお手ごろ
③軽くて持ち運びやすい
④手が痛くても搾乳できる
デメリットまとめ
①蓋がないため倒れると大変なことに
②(他の搾乳器を使っていないが)形が合わない人もいると思われる
③胸が張っているとやや痛い
④冷凍保存をするなら保存パックを付けられるタイプの搾乳器が便利だと思われる
こんな方にオススメしたい!
・分解や洗浄が面倒
・手軽でリーズナブルな搾乳器がほしい
・外出先や職場等で搾乳したい
・腕が痛いが母乳を与えたい、出し続けたい
搾乳ポンプetocaはコスパの良い搾乳器です。
もし搾乳器が1つあったら良いなと思っているお母さん、ぜひご検討ください。
個人的にとても満足している育児グッズです。
【追記 2019.02.07】2台目を購入しました!
生後半年ごろまで毎日エトカで搾乳をしていましたが、腕の調子が良くなりイチコの飲み方も上手くなったことで搾乳器を卒業しました。
離乳食が進むにつれ完母になり、離乳食と授乳を繰り返す毎日。
このまま自然に授乳が減っていくのかなと思い始めた一歳間近…おっぱい拒否が始まりました!
発熱でおっぱいを吸う元気がなかったようです。
丸一日飲んでもらえなかったため、おっぱいは母乳が溜まりガチガチになってしまいました。
こんな時こそエトカの出番!と思い、半年ぶりに取り出したところ、以前より変色しくすんでざらついていました。
毎日洗ってレンジ消毒をしていた頃とはあきらかに違います。
丁寧に洗ってもざらつきがあまり改善されず、使うのはためらわれました。
しかしこのおっぱいを放っておけば乳腺炎まっしぐらです。
手で搾乳を試みましたが、すでにガチガチになってしまったおっぱいの搾乳は私には難しいものでした。
すぐにオットーに2台目を買ってきてもらい搾乳したところ、みるみるうちに張りが改善されました。
組み立てずに使える搾乳器はやはり便利ですね。
最寄りの赤ちゃん本舗で取り扱っていました。近くにお店がない場合はAmazonだとすぐに届きます。
今後もイチコや私の体調によって授乳が出来ない日もあると思います。
乳腺炎はトラウマになっているので、2台目と共に卒乳まで頑張ろうと思います。
劣化の原因はわかりませんが、
・半年間毎日使用した(つまり毎日1~5回×20分、圧をかけ続けた)
・使うたびに電子レンジ消毒を繰り返した(数百回におよぶ)
・その後半年近く、箱や袋に入れずに棚に仕舞いっぱなし
という状況でしたので劣化するのも当たり前かと思います。
ここまでハードに使ったのに頑張ってくれた初代エトカには感謝の気持ちでいっぱいです!
我が家を支えてくれた初代エトカには、心からの感謝を告げてイチコ一歳目前で引退となりました。
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